昨年12月に「緊急公共工事品質確保対策」が発表され、新聞各紙が賑わいましたが、特別重点調査について簡単にまとめさせて頂きます(総称して「施工体制確認型総合評価方式」と呼ばれています)。

緊急公共工事品質確保対策について(国土交通省技術調査課)
http://www.mlit.go.jp/tec/nyuusatu/keiyaku/181208/index.html

緊急公共工事品質確保対策.JPG
国土交通省における緊急公共工事品質確保対策 概要[PDF:25KB]
総合評価の拡充等[PDF:17KB]

具体的な対策は、上記のPDFの通り5項目追加されています。
 (1)総合評価方式の拡充
  ・今まで10~50点だった技術提案加算点を10~70点に
  ・さらに施工体制評価点30点を追加
 (2)品質確保ができないおそれがある場合の具体化
  ・審査基準の「品質確保ができないおそれ」を明確にした
 (3)一般競争参加資格として必要な同種工事の実績要件の緩和
  ・実積年数が過去10年から最大過去15年まで緩和
 (4)入札ボンドの導入拡大(市場による与信審査を通じて資力信用をチェック)
 (5)公正取引委員会との連携強化

特別重点調査とは
「品質確保ができないおそれがある場合の具体化」として、
予定価格2億円以上の工事で、
入札価格が調査基準価格(※)を下回り、
かつ、品質確保のための体制その他の施工体制が著しく確保されないおそれのある価格(※)の時、
・入札参加者が作成した積算内訳書が、品質の確保がされないおそれがある極端な低価格での資材・機械・労務の調達を見込んでいないか、
・品質管理体制、安全管理体制が確保されないおそれがないか
を調査するもの。

※調査基準価格:予定価格の2/3~85%の範囲で定めるもの
※品質確保のための体制その他の施工体制が著しく確保されないおそれのある価格:
 直接工事費で75%、共通仮設費で70%、現場管理費で60%若しくは一般管理費で30%

特別重点調査で、具体的な提出資料は以下の通りです。
 1.当該価格で入札した理由
 2.積算内訳書(兼)コスト縮減額算定調書
 3.内訳書に対する明細書(兼)コスト縮減額算定調書
 4.一般管理費等の内訳書
 5.VE提案等によるコスト縮減額調書
 6.下請予定業者等一覧表
 7.配置予定技術者名簿
 8.手持ち工事の状況(対象工事現場付近)
 9.手持ち工事の状況(対象工事関連)
 10.契約対象工事箇所と入札者の事務所、倉庫等との関係
 11.手持ち資材の状況
 12.資材購入予定先一覧
 13.手持ち機械の状況
 14.機械リース元一覧
 15.労務者の確保計画
 16.工種別労務者配置計画
 17.建設副産物の搬出地
 18.建設副産物の搬出及び資材等の搬入に関する運搬計画書
 19.品質確保体制(品質管理のための人員体制)
 20.品質確保体制(品質管理計画書)
 21.品質確保体制(出来形管理計画書)
 22.安全衛生管理体制(安全衛生教育等)
 23.安全衛生管理体制(点検計画)
 24.安全衛生管理体制(仮設設置計画)
 25.安全衛生管理体制(交通誘導員配置計画)
 26.誓約書
 27.施工体制台帳
 28.過去に施工した同種の公共工事名及び発注者
様式は、各発注者のサイトに掲載されています。
中国地方整備局はこちら
http://www.cgr.mlit.go.jp/hattyu/koukoku/koukoku/teinyuu/list.htm