「道路工事完成図等作成要領(平成18年8月)」の概略を作成いたしましたので、掲載させていただきます。

本編はこちらになります。
http://www.nilim-cdrw.jp/dl_std.html

「道路工事完成図等作成要領」(以下、本要領)は、舗装工事等における完成平面図、及び全道路工事における道路施設基本データの電子納品に適用するもので、取得地物・作図ルール・レイヤ構成・対象施設・データ項目・チェック方法・電子納品方法等を規定したものである。


本要領の位置付け.JPG 


a.
共通編

  本要領の目的として、土木工事共通仕様書で定める道路工事における「完成図」に関わる定義を明確化し、完成図の構成およびその作成要領を示すとともに、完 成図の電子納品の方法を示すことにより、竣工時に作成する完成図等の取り扱いを明確にすることと示されている。また、道路工事における完成図等は、平面 図、従断面図、横断面図、構造図、構造詳細図、用地丈量図及び工事施設帳票から構成される。本要領では、舗装工事及び道路修繕工事における平面図、並びに 全工事における工事施設帳票について、電子化した完成図等による電子納品を必須としている。作成支援サイトとして、国土技術政策総合研究所が道路工事完成 図等作成支援サイト(http://www.nilim-cdrw.jp/)を開設している。その他に、用語の解説が示されている。

b.作成編

(1)完成平面図

 完成平面図の作成範囲は、延長方向は工事起点から工事終点とし、横断方向は管理境界までとする。また、完成平面図に示す形状は、完成形状のみを表示したものとする。距離標については、工事区間内にあるすべての距離標を記載するものとし、2点に満たない場合は工事区間外にある直近の距離標を記載する。

(2)工事施設帳票

 電子納品する工事施設帳票の対象施設は、請負工事に含まれる施設の内、道路管理者が管理する施設とする。

c.電子納品編

(1)完成平面図

 完成平面図のファイル形式は、SXF Ver3.0の仕様に準拠するものとし、図形データ等を格納するファイルはP21形式、属性データを格納するファイルはSAF形式とする。ただし、SXF Ver3.0対応の市販CADが普及するまでの間は、暫定的な対応としてSXF Ver2.0の仕様に準拠したP21形式で代用することができる。またファイル単位は、原則1工事1ファイルとするが、不連続な場合には複数ファイルとすることもできる。

 座標系は、世界測地系の平面直角座標とし、部分図の原点(0,0)は平面直角座標系の原点(0,0)に一致させる。作図については、実寸で行いP21形式へ出力するときの単位はミリメートルとする。

その他、レイヤ分類や作図ルール等が示されている。

(2)工事施設帳票

 工事施設帳票は、道路管理データベース(通称MICHI)から作成される道路施設台帳の基になる情報である。請負工事に関連する道路施設の諸元や補修に関するデータを道路施設基本データという形で電子納品する。

 新設・改良や維持修繕などの請負工事に関連する道路施設については、次に示すデータを道路施設基本データとして作成する。

 ・道路施設基本データ詳細情報(拡張子 .csv

 ・イメージデータ(道路施設一般図:拡張子 .jpg または .p21

 ・イメージデータ(現況写真:拡張子 .jpg

 ・道路施設基本データ位置図(拡張子 .pdf

(3)電子成果品としての整理方法

 電子成果品項目としては、以下の通りである。

・完成平面図に関する電子成果品

図形SXF データ(拡張子 .p21

属性XML データ(拡張子 .saf

SXF Ver.2.0 では距離標属性データ(拡張子 .csv))

ラスタ地形図TIFF データ(拡張子 .tif

図面管理ファイル(DRAWINGF.XML

・道路施設基本データに関する電子成果品

詳細情報データ(拡張子 .csv

施設一般図データ(拡張子 .jpg または、拡張子 .p21

現況写真データ(拡張子 .jpg

位置図データ(拡張子 .pdf

道路施設基本データ管理ファイル(ORG999.XML


 本要領の規定に基づき作成した完成図等の電子データは、「工事完成図書の電子納品要領()」に従い、所定のフォルダに格納する。完成平面図データ、属性XMLデータ、及びラスタ地形図TIFFデータはDRAWINGF(完成図フォルダ)に格納する。道路施設基本データは、「OTHERS」フォルダに「ORG999」フォルダを作成し、さらにその下の「SYOGEN」フォルダを作成する。その直下に各施設の道路施設諸元データを格納する道路施設諸元サブフォルダを作成する。道路施設諸元サブフォルダ名称は、作成する施設の施設番号に合わせ、さらにその直下に個別の施設ごとのフォルダを作成する。

成果品(道路施設基本データ))格納フォルダ.JPG
 

(4)チェック方法

 作成した完成平面図及び道路施設基本データについて、作成支援サイトより提供される道路工事完成図等チェックプログラムによるチェックと、目視等によるチェックを行う。

(5)電子納品時の確認方法

電子成果品の納品時に以下の出力資料を監督職員へ提出する。なお、出力資料のうち完成平面図の出図を行う場合は、SXF ブラウザVer.3.0 を使用し、図面のフッターにSXF ブラウザで印刷したことを示す印字があることを確認する。
  ・完成平面図
  ・チェック結果記録(様式1
  ・「完成平面図」チェック結果記録(様式2
  ・道路施設基本データの審査結果記録
  ・道路工事完成図等チェックプログラム結果ログ

d.巻末資料

 本要領の巻末資料において、以下の内容が記述されている。

  巻末資料1 完成平面図における地建作成仕様

  巻末資料2 SXF2.0による完成平面図の作成方法

  巻末資料3 道路施設基本データ詳細情報・管理ファイルの作成方法