「電子納品とは」と検索をかけても概念的なものが多いため、具体的な電子納品の仕組みについて11年前にまとめたものを再掲いたします。

まず、電子納品成果品CD内部のフォルダ構成やフォルダ名は、電子納品要領ですべて定められていますが、電子納品作成支援ソフトが自動的に作成しますので覚える必要はありません。
電子納品の主要フォルダ構成

また、電子納品に含まれるファイルとして、大きく分けて、以下の通り3種類のファイルがあります。
電子納品に含まれるファイルの種類

ここで、聞きなれない「xml(エックス・エム・エル)ファイル」と「DTD(ディー・ティー・ディー)ファイル」がありますが、両者とも作成する必要はなく、電子納品ソフトが自動的に作成してくれますので、問題ありません。(「DTDファイル」は、正確には発注者が公開しているものを、電子納品ソフトが成果品にコピーします。)

例として、エクスプローラでPHOTOフォルダ内を見てみます。
PHOTOフォルダの中身
XMLとDTDがセットになり、指定されたフォルダ内に各ファイル(DRA:参考図、PIC:工事写真)が入っています。PICフォルダの内部は次の通りで、工事写真のJpegファイルが定められた英字のファイル名で入っています。
PICフォルダの中身
これら、英字のファイル名がつけられた工事写真や参考図ファイルの説明(各項目)がXMLファイルに記述されています。そして、このXMLファイル内の説明項目を定義しているのが、DTDファイルという仕組みです。

では、実際にXMLファイルの中身を見てみます。
XMLファイルの中身
電子納品支援ソフトで入力された各説明項目やその他ファイル情報が、DTDで定義づけされた順序で並んでいます。これら電子納品成果品をビューワで見た例が、次のようになりますが、XMLファイルの説明項目を用いて、工事写真と各説明項目を見やすいように配置していることが分かります。よって、電子納品要領に従って作成された電子納品CDは、対応しているどんなビューワを用いても見ることができます。
電子納品ビューワ
どうでしょうか?「電子納品って簡単な仕組みなんだ」と、ご理解いただけましたでしょうか。