現場主義(建設現場情報サイト)

建設業に携わる人間として、現場主義をモットーに
現場に役立つ情報(品質・環境・安全・ISO・DX・iCon・IT・ICT・CALSなど)を中心に、様々なことを発信しています。

2005/12

ブログによる「地域への貢献」

 工事を施工する場合、よほどでない限り、必ず近隣住民との接触がある。近隣住民へは工事着手前に工事説明会の実施や、パンフレットやチラシを配布することにより、工事内容の説明を行っている。しかし、工事施工中になると、現場出入口付近の「今週の工事内容」看板で工事予定を知らせる程度で、あまりその後のフォローを実施していない。
 現場によっては、万能板(目隠し板)などに進捗状況写真や説明を貼付けて、工事の進捗状況を知らせている場合もあるが、ごく一部である。工事状況が気になる近隣住民は、電話をかけてきたり、足を運んで見に来たりするが、その他のほとんどは、気にかけながらも接触してくることは少ない。
 これらの解決策の一つとして、近隣住民などに現場の施工状況を知って頂こうと、現場でホームページを個別に開設するところが増えてきている。また、工事成績評定点項目である「地域への貢献」や「創意工夫」の採点アップとしても有効な手段である。とは言え、ホームページの作成や更新は、それなりに手間と知識がいるものであるため、小規模現場では難しいのが実状である。そこで、簡単にホームページを作成するために、今流行りのブログが有効であることを紹介したい。

 ブログとは「ウェブ」上の「ログ」という意味で、簡単に言うとホームページ上に書ける日記である。写真や画像を貼付けたり、メールで投稿することができるため、簡単に近隣へのお知らせホームページ(ブログ)が作成・更新できる。
 ブログに週間工程や工事内容、工事の進捗状況などを写真や画像入りで作成し、アドレス(URL)をパンフレットやお知らせチラシに表記して配布すればよい。工事現場の万能板や工事件名板などに掲示してもいいだろう。

●現場ホームページ作成に必要と思われる項目
<これだけは入れておきたい項目> 
工事概要、工事名、工期、工事場所、工事数量、発注者、施工者、代表者名(監理技術者)、連絡先、
分かりやすい概要図、工事のメリット、工程表(全体工程、週間工程)、工事進捗状況(説明文と写真)など

<載せた方が良いと思われる項目>
職員・職人紹介、環境対策、交通安全対策、行事、
地域情報(地域との交流や清掃状況、周辺地域のお知らせなど)、クイズ、コラムなど

 ブログは簡単に作成できる、とはいうものの、現場にて進捗状況の写真を毎日デジカメで撮影し、パソコンに取込み、ブログに画像をアップして、コメントを書くとなると、それなりの手間であり、毎日の更新は難しくなる。そこでおすすめしたいのが、携帯電話からの投稿である。
 職員にとって、現場でちょっとした空き時間は必ずあるはず。その時間を利用して、携帯で現場の写真を撮影し、簡単な工事の状況を添えたメールを発信すれば、ホームページ(ブログ)の更新作業終了である。これなら毎日の更新も大きな手間ではなくなる。
 また、ブログの利点はトラックバック(相手へのリンク)やコメントの書き込みが出来ることである。
 近隣からの率直なコメントを聞く道具としても活用できる。場合によっては今までと違う年齢層からの意見を聞くことが出来るかもしれない。
 工事現場での作業内容を曖昧にする時代は終わったのかもしれない。これからは近隣地域へ納得してもらいながら工事を進めることが大切ではないだろうか。

携帯電話が仕事環境を変える

 現在は、携帯電話がなければ不便と思うくらい生活に不可欠な物となっているが、10年前にはもちろんここまで浸透していなかった。振り返ると、待ち合わせひとつとっても、携帯電話がない状態で良く出会うことができたなあと不思議に思うぐらいである。
 携帯電話の登場で状況が一変したのは工事現場においても同様である。携帯電話が使用できるようになり、業務が大きく変った。事務所でしかできなかった電話が現場でできるようになったのである。たとえば、資材の注文や連絡事項は、昼休みや現場終了後に事務所に帰ってからまとめて行っていたものだが、今は思い立ったとき、即座に現場から電話をしている。いってみれば、携帯が仕事環境を変えたのである。こうした変化は今後も続くことだろう。
 今はまだ事務所に帰らなければできない仕事でも、携帯電話を利用することで、現場でできるようになってくるのではないだろうか。
 たとえば、その一つとして、事務所にある様々な書類が、現場から携帯端末(携帯電話)を使用して見ることができるようになるのではないだろうか。最新機種では、ファイルの種類によるが、メールの添付やネットワーク経由でサーバ上のデータを携帯で閲覧出来るようになった。サーバ上に設計図面や特記仕様書を置いておけば、これらサーバ上のデータは現場から携帯電話で見ることが可能である。図面などでは、全体像を見るとなると携帯の小さな画面では厳しいが、現場で「あっ!」と思うのは、図面の一部である寸法や材料の仕様などを忘れた時である。普段は図面を持ち歩いているのに「今日に限って!」というとき、「細かい仕様まで頭に入っていない」「記憶が曖昧なので確認したい」といったとき、今までなら事務所に戻って、図面等を確認したり、携帯電話で問い合わせをしなくては解決しなかったのだが、こんなときでも現場から直接、携帯電話にて必要な箇所を確認することができる。効率があがるうえ、ミスを減らすことが出来るだろう。
 現在は、まだ通信速度と処理速度が遅いため、全面的に依存するのは非効率ではあるが、今後改善が進めば、手ぶらで現場に出向くことも可能になる。現場における無線LANの発展と電子的な野帳(PDAなど)との組合わせでも同様のことが可能になるだろう。

今話題のWeb2.0とは、

「Web2.0」という単語を、最近耳にしたことはないでしょうか。
 私も最初耳にしたとき、「Web1.0」という言葉を聞いたことがなかったので、ピンと来ませんでした。インターネットで色々調べてみると、要は今までと違う次世代のインターネットと言ったようなことでした。私の感覚で要約すると、
 「Web1.0」・・・初期のもので、単純なHTMLで書かれた、ただ見るだけのホームページのこと。
 「Web1.5」・・・最近のもので、ホームページに動きがあり、ネット販売やネットオークションなど相互に取引を行ったり、検索により求めた情報が表示されたりなど、インターネットの長所を活用したもの。
 そして、「Web2.0」とは、これらを超えた新しい技術が取り入られているものです。「Web2.0」で使われている新しい技術は、特別な知識がなくとも簡単に使用できるようになっています。
 具体的には、CSSによるスタイルのカスタマイズ、Blog(ブログ)による他のホームページとの連携、RSSによる情報の一括管理などがあります。他にもいくつかあるのですが、主であるこの3つの技術について、紹介したいと思います。

 「CSS」(シー・エス・エス)とは、「Cascading Style Sheets」の略で、直訳すると「段階的に行う見栄えを決めるシート」といったところでしょうか。「段階的に行う」とは、詳しく述べると難しくなってしまうのですが、要はStyle情報まで担当していたこれまでの「html」とは異なる方式という理解で良いかと思います。
 では、実際「CSS」とはどんなものかということなのですが、これまでは、ホームページの視覚的な「見栄え」もホームページ内で書かれている「文書(テキスト)」も、ともに、「html」で定義されていました。したがって、「見栄え」を変えようと思えば、この「html」を編集しなくてはなりませんでしたが、「CSS」では、「見栄え」に関する部分を「html」から切り離す方式をとっています。つまり、ホームページ内の文書は「html」で、視覚的な「見栄え」(スタイル)は「CSS」で、と分けて管理することが出来るため、本文が書かれた「html」を編集しなくとも「CSS」を変えることによって簡単に「見栄え」、いわゆるスタイルを変えることが出来るようになったのです。これはブログにも活用されています。

 「トラックバック」とは、いわゆる相手のホームページ(ブログ)にリンクを貼る機能をいいます。今までのホームページでは、自分のホームページに相手のリンクを貼ることは出来ましたが、相手のホームページに自分へのリンクを貼るなんてことはできませんでした。それを可能にしたのが、ブログに活用されている「トラックバック」です。これにより、ホームページ(ブログ)同士の連携を深めることが可能になりました。

 「RSS」(アール・エス・エス)とは、「Rich Site Summary」の略で、直訳すると「リッチテキストで示されたサイトデータの一覧」といったところでしょうか。最近はブログやニュースを提供するサイトなどでは、ほとんどこの「RSS」が提供されています。これにより、各サイトの項目(ニュースならニュースのタイトル、ブログなら記事のタイトルなど)を一覧で取得することができます。取得した「RSS」(項目の一覧)を「RSSリーダ」などで一覧表示することが出来ます。
 例えば、http://const.livedoor.biz/archives/50234979.htmlのように、Googleから提供されている無料の「パーソナライズド ホームページ」を使えば、Googleの検索画面の下に、ブックマークや気になるニュースサイト、ブログなどを並べて表示することが出来ます。
 登録は至って簡単で、「RSS」が書かれたURLと表示する項目数を登録するだけ。もちろん表示するたびに新しい「RSS」を取得しに行くので、常に最新のものが表示されます。
 別の活用方法としては、http://const.livedoor.biz/archives/50166499.htmlのように、RSSリーダの一つである「Bloglines」を用いて、未読のニュースやブログの記事を管理することが出来る。閲覧したものは既読として、表示されないので、読みのがしを防ぐことができます。
 Yahoo!の右側にある「ニューストピックス」を見るために、Yahoo!に訪れている人も多いのではないでしょうか。現在、「RSSリーダ」は様々なホームページやソフトで使うことが出来るようになっているので、これらの機能を使えば、様々なトピックス一覧画面を自分流に作成することができます。

工事写真改ざん、今後は指名停止に

九州地整管内にて、工事写真の改ざんが見つかり、
今後は指名停止にするというニュースが話題になっています。

★各現場においても、工事写真の偽造は元より、
 写真の撮影日付の偽造などについては、管理を徹底する必要があります。


工事写真の改ざんについては、実は簡単に見つけることができます。

詳細は下記のブログにも書いておりますが、
http://const.livedoor.biz/archives/50195975.html

写真ファイル「jpeg」の中には、Exifというフォーマットにて、
その写真の様々なデータが埋め込まれています(数年前から採用されています)。
撮影したカメラの機種、ピントや絞り、F値、撮影年月日、時間など。

実は、画像編集ソフトにて編集後、上書き保存をすると、
このExifデータが消えてしまったり、編集したソフト名がこのExifに残ります。
ということは、何かしら写真に修正を加えたどうかは簡単に見つけることができま
す。
(承諾にて写真の明るさなどの編集許可を取っておけば、
  許可を取ったものについて修正は可能です。)

基本的には、撮影後のデータについて、撮影日付の修正はできません。
ファイルの作成日をWindows上にて変えることはできますが、
これは、Exifに記録されている本当の撮影年月日とは別物になります。
プロフィール

山政睦実

建設業に携わり、現場の支援業務を行っています。
現場主義は、なるべく過去記事も整理しておりますが、古い内容が記載されている場合もございますので、確認をお願いいたします。

Since 2004.11.30



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